目次
見るポイントはスプレッドだけじゃない!取引コストが安い会社を選ぶ3つのポイント
はじめに取引コストが安いFX会社を選ぶうえで、重要になってくる3つのポイントについて解説をしていきます。
取引コストが安い会社の3つの特徴
- スプレッドが狭いこと
- スプレッドの提示率が高いこと
- 注文時のレートで注文できること
スプレッドが狭ければ狭いほど取引コストが安いわけじゃないの?
確かにスプレッドが狭いこと=取引コストが安いという考えが大前提ですが、ほかにも取引コストとなりうる要素が存在します。
例えば、取引時に「スリッページ」が発生し無意識のうちに支払っている取引コストや、公式サイトで見たスプレッドが実際に提示されないことで実質的な取引コストが高くなることがあげられます。
そのうえで、上記であげた3つのポイントについて解説をしていきます。
【大前提】基本のスプレッドが狭いこと
スプレッド以外に取引コストのポイントがあるとはいえ、まず大前提としてみる点はスプレッドです。
スプレッドとは
取引にかかるコスト。同じ通貨間であっても、売値と買値がわずかに異なり、その価格差のことを「スプレッド」と呼びます。
日本国内のFX会社のほとんどが手数料を設けていないため、スプレッドは毎回の取引にかかってくる実質のコストと考えてよいでしょう。
メジャー通貨のスプレッドの基準
日本国内では近年、どのFX会社も概ね提供しているスプレッドが平準化されており、メジャー通貨における狭いスプレッドの基準は「米ドル/円」は0.2銭、「ユーロ/円」は0.5銭が目安となります。
また取引に応じたキャッシュバックキャンペーンを利用することで、実質的にスプレッドを抑えることも可能です。
このあと紹介する「約定力」と「スプレッド」と合わせて、実際にどれくらいコストがかかるかシミュレーションした内容もありますので、ぜひご覧ください。
取引コストが安い会社TOP3へ
公式の数値が提供されないって本当?スプレッド提示率の高さ
FXトレードにおける実質の取引コストとなるスプレッドですが、実は常に同じ幅で提供されているわけではありません。
スプレッドの提示率とは
市場が開いている時間の間に配信された基準スプレッドの範囲内となった割合を示すもの。
相場の急変時や指標発表時、早朝などの流動性の低い時間はスプレッドが拡大する傾向があります。
スプレッドの提示率は、高ければ高いほど提供されているスプレッドで取引できる可能性が高まります。そのため、自分自身が取引したいタイミングでスプレッドを気にせず注文・決済をすることができる点でメリットがあります。
一方でスプレッド提示率が低い場合は、自分自身が取引したいタイミングでスプレッドが広がっている可能性が増加します。スプレッドが広がっていることが原因で利益に支障が出る点でデメリットとなるでしょう。
約定力の高さとは?注文時点のレートで注文が確定すること
さいごに、自分自身が成行・設定したレートで注文した際に指定したレートで注文が確定するかも、取引コストが安いFX会社を選ぶうえで1つの指標となります。
FX用語で表現すると「約定力」と「スリッページ」です。
約定力とは
注文が確定するスピードや正確さのことで、約定率とほぼ同義です。高ければ高いほど、自身が注文したいと思ったレートで注文が確定するため良いとされています。
スリッページとは
為替相場の変動等により注文時に指定したレートと実際に約定するレートとの間にかい離が生じることをスリッページといいます。
例えば、1ドル100.000円で新規(もしくは決済)の注文を出したときに、100.003銭などで注文が約定することをスリッページといいます。
このように約定力が低く、相場の変動時などにスリッページが起こってしまうことにより、本来であれば獲得できた・回避できた損益が失われる・発生する可能性があります。
コストをシミュレーションしてみよう!1年間取引した場合の取引コストはいくら?
ここからは1年間に1人のトレーダーが取引する平均数量である「800万通貨」を取引した場合の取引コストについて、スプレッドと約定力を基に比較していきます。
今回はスプレッドが最狭水準でスリッページが起こらないFX口座と、スプレッドが最狭水準ではなくスリッページが一定確率起こる条件で比較をしていきます。
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- スプレッド0.2銭
- 取引コスト無料
- 約定率100%(スリッページなし)
- スプレッド0.3銭
- 取引コスト無料
- 10回に1回、0.5銭のスリッページが発生
比較条件①スプレッドが最狭水準で約定率100%のFX口座
まず、米ドル/円を取引した際、スプレッドが0.2銭でスリッページが起こらなかった場合の試算について解説をしていきます。
1通貨あたり0.2銭のスプレッドが米ドル/円の取引では発生します。これが1万通貨になると1回あたり20円になります。
約定率は100%のため、スリッページによる無駄な取引コストは発生しません。
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- 【スプレッド】
-
- 20円×800回=
上記のように1年間取引を続けた場合、実質16,000円の取引コストがかかることになります。
比較条件②スプレッドが最狭水準ではなく約定率が90%
次に、スプレッドが0.3銭で約定率が90%のFX口座で取引をした際、10回に1度の取引で0.5銭発生した場合。
800回取引する中で720回は0.3銭での取引を、80回はスリッページが発生し0.8銭(スプレッドとスリッページ)の取引コストとなった場合を想定します。
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- 【スプレッド】
-
- 30円×720回=(年間)21,600円
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- 【スリッページ】
-
- 80円×80回=(年間)6,400円
21,600+6,400=28,000円
今回はあくまで一例ですが、スリッページが発生した場合とそうでない場合では、大きく取引コストが異なることがわかります。
これに加え、スプレッド提示率が悪いFX口座で取引をした場合、さらに取引コストが加算されていきます。
ここまで2つの例を挙げて取引コストについて紹介をしてきましたが、取引コストも「取引回数」と「取引数量」によって意識の必要性が変わります。
例えばスイングトレードといったスワップ狙いの長期トレードの場合であれば、取引回数を重ねるわけではないため、スプレッドをはじめとする取引コストを考慮する必要性が薄れます。
一方でデイトレードやスキャルピングであれば多くの回数取引する分、取引コストも高くなる傾向にあります。そのためスプレッドや約定力を考慮しないと、取引コストが無視できない差異になってしまいます。
ご自身のトレードスタイルにあわせて、FX会社選びの一つの要素として考えてみてください。
取引コストが安い・スプレッドが狭いFX会社TOP3
ここからはスプレッド・約定力・提示率を総合評価したうえで取引コストが安いFX会社TOP3を紹介します。
1位 SBI FXトレード
SBI FXトレードの特徴
- スプレッドが最低0.18銭
- 最小通貨単位1通貨から取引可能
取引コストが安い・スプレッドが狭いFX会社の1位はSBI FXトレードです。
注文数量1~1,000,000通貨までスプレッドは最低0.18銭(ドル/円)から提供しており、スプレッド提示率は92%を超えます*。
*スプレッド実績値(2024年4月分)取引コストをかけずにトレードができるため少しでも取引コストを抑えたいというユーザーの方におすすめです。
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2位 外為どっとコム
外為どっとコムの特徴
- スプレッドが0.2銭*1
- ドル/円のスプレッド提示率95%
- 1,000Lotまでは約定条件を満たせば100%約定
取引コストが安い・スプレッドが狭いFX会社の第2位は外為どっとコムです。
外為どっとコムはFX専業業者として長年サービスを提供し続けており、FX業界の中では老舗の会社になります。
スプレッドは、ドル/円は0.2銭*1、ユーロ/円は0.4銭*1に設定されており、業界最狭水準のスプレッドで取引が可能です。
ドル/円におけるスプレッド提示率も95%と高く、1,000Lotまでの取引は約定条件を満たしていれば、100%約定します。
最狭水準のスプレッドで、スリッページによる無駄な取引コストを少しでも削減したいという方におすすめです。
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*1 スプレッドは原則固定(※例外あり)
3位 外貨ex byGMO※
※YJFX!は2021年9月27日より、ヤフー株式会社の子会社からGMOフィナンシャルホールディングスの子会社になり、外貨ex byGMOとなりました外貨ex byGMOの特徴
- スプレッドが0.2銭
- スプレッド提示率99%超え
- 取引する度にPayPayがもらえる
取引コストが安い・スプレッドが狭いFX会社の第3位は外貨ex byGMOです。
外貨ex byGMOはスプレッドが0.2銭と業界最狭水準で提供されており、スプレッド提示率も99.34%と高いです。
業界最狭水準のスプレッドに加え、取引をするたびにPayPayがもらえるため、実質的な取引コストを削減することができます。
自分が取引したいときにスプレッドの拡大拡大を気にせず取引したい方や、今のスプレッドが安さよりも今後入ってくる「PayPayボーナスを私生活で使いたい」と考える方におすすめです。
外貨ex byGMOで取引を始める
【比較表】FX14口座の主要スプレッドを比較
主要通貨ペア
FX会社 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | ポンド/円 | ポンドドル | ユーロドル | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|---|
0.18銭~ | 0.38銭~ | 0.88銭~ | 0.9pips | 0.3pips | 詳細 | |
0.2銭*1 | 0.4銭*1 | 0.9銭*1 | 0.7pips*1 | 0.3pips*1 | 詳細 | |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 1.0pips | 0.4pips | 詳細 | |
0.9銭 | 1.5銭 | 1.9銭 | 0.pips | 0.3pips | 詳細 | |
*1 | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 1pips | 0.4pips | 詳細 |
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 1.0pips | 0.4pips | 詳細 | |
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 1.0pips | 0.4pips | 詳細 | |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 0.8pips | 0.3pips | 詳細 | |
0.2~3.8銭 | 0.4~5.9銭 | 0.9~9.9銭 | 0.6pips | 0.3pips | 詳細 | |
0.3銭 | 0.4銭 | 0.7銭 | 0.8pips | 0.3pips | 詳細 | |
0.1銭 | 原則固定停止中 | 原則固定停止中 | 1.8pips | 0.6pips | 詳細 | |
0.3銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 1.4pips | 0.3pips | 詳細 | |
※ | 0.5銭 | ※ | 0.9pips | 0.4pips | 詳細 | |
1銭 | 2銭 | 4銭 | 3.0pips | 1.0pips | 詳細 |
2021年10月13日時点
※スプレッドは全て原則固定(例外あり)。
*1 キャンペーン期間:2021年11月1日(月)午前9時~2021年12月4日(土)午前3時
提示時間帯:対象期間中の各営業日午前9時~翌午前3時
高金利通貨ペア
FX会社 | 豪ドル/円 | NZドル/円 | ランド/円 | トルコリラ/円 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|
0.48銭~ | 0.68銭~ | 0.88銭~ | 1.58銭~ | 詳細 | |
0.5銭*1 | 0.7銭*1 | 0.3銭*1 | -*1 | 詳細 | |
0.5銭 | 1.2銭 | 1.0銭 | - | 詳細 | |
1.2銭 | 1.0銭 | 0.9銭 | 1.6銭 | 詳細 | |
*1 | 0.5銭 | 0.7銭 | 0.9銭 | 原則固定対象外 | 詳細 |
0.6銭 | 0.8銭 | 1.0銭 | - | 詳細 | |
0.7銭 | 0.8銭 | 1.0銭 | - | 詳細 | |
0.6銭 | 1.0銭 | 0.9銭 | 1.6銭 | 詳細 | |
0.5~5.8銭 | 0.7~7.9銭 | 0.5銭 | 1.5銭 | 詳細 | |
0.5銭 | 1.2銭 | 0.8銭 | - | 詳細 | |
原則固定停止中 | 原則固定停止中 | 原則固定停止中 | 原則固定停止中 | 詳細 | |
0.6銭 | 1.7銭 | 1.8銭 | 1.5銭 | 詳細 | |
0.7銭 | 1.1銭 | 1.0銭 | リアルタイムレート参照 | 詳細 | |
3銭 | 6銭 | 15銭 | 6銭 | 詳細 |
2021年10月13日時点
※スプレッドは全て原則固定(例外あり)。
*1 キャンペーン期間:2021年11月1日(月)午前9時~2021年12月4日(土)午前3時
提示時間帯:対象期間中の各営業日午前9時~翌午前3時
その他の通貨ペア
FX会社 | カナダドル/円 | スイスフラン/円 | ユーロ/ポンド | 詳細 |
---|---|---|---|---|
0.58銭 | 0.78銭 | 0.9pips | 詳細 | |
1.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
1.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
1.5銭 | 1.6銭 | 0.8pips | 詳細 | |
*1 | 1.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 |
0.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
0.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
1.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
1.5銭 | 1.6銭 | 0.8pips | 詳細 | |
2.4銭 | 2.4銭 | 2.0pips | 詳細 | |
1.7銭 | 1.8銭 | 1.0pips | 詳細 | |
1.9銭 | 2.0銭 | 1.9pips | 詳細 | |
1.7銭 | 1.9銭 | 0.9pips | 詳細 | |
5銭 | 5銭 | 4pips | 詳細 |
2021年10月13日時点
※スプレッドは全て原則固定(例外あり)。
*1 キャンペーン期間:2021年11月1日(月)午前9時~2021年12月4日(土)午前3時
提示時間帯:対象期間中の各営業日午前9時~翌午前3時
スプレッドの基礎知識
取引にかかるコスト。FX取引では、たとえ同じ通貨だとしても売値(Bid)と買値(Ask)が違っており、その価格差のことをスプレッドと呼びます。
スプレッドは、厳密にはスプレッド分がそのままFX会社の収益になるわけではないので、手数料ではありません。
しかし、投資家からすれば取引コストには変わりがないので、実質的に手数料のようなものと考えても問題ありません。
重要な経済指標の発表(毎月発表される米国の雇用統計の発表など)の前後や、世界的に大きなニュース(戦争や大規模な自然災害、大統領選挙など)があった場合はレートが急激に変化するため、スプレッドが広がりやすい傾向にあります。
また早朝など市場参加者が極端に少ないときにもスプレッドが開きやすい傾向にあります。
pipsとは為替が動く際の最小単位のことです。基本的に同単位あたりの銭と数値の差異はなく、呼び名が異なるだけで単位は同じです。例えば対円の取引をする場合の1pipsは1銭。よって、pipsの値が小さいほどスプレッドが狭いといえます。
スプレッドを重視し、ドル円取引をする場合ならスプレッド0.2銭が一つの基準と言えそうです。
原則スプレッドは固定されているが、為替相場が乱高下する際(経済指標の発表前後や要人発言がある場合など)は変動します。
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