実需とは、「実際の需要」のことです。FX用語でいうと、投資・投機目的ではない「輸入/輸出のための為替取引」を表しています。投資・投機ではないということは、差益によって利益を得ようとしているのではなく、「決済」や「支払い」による売り買いになります。他にも、債権や株式、資本取引も該当します。
つまり、利益を出す場合は「安く買って高く売る」あるいは「高く売っておいて安く買い戻す」ことになりますが、実需の取引は「反対売買」がありません。そのため、実需による影響があるときは、為替レートが一方的に上昇・下落することがあります。
具体的にいうと、利益を目指す場合、ドル/円が「110円のときに買って、111円で売る」ことになり、これは「買って、売る」という反対売買になります。実需の場合は、利益を出す目的ではないため「110円で買うだけ」あるいは「110円で売るだけ」になり、決済(利確・損切り)による反対売買はありません。よって一方的に上昇・下落が続くことがあります。