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リスクオフりすくおふ

投資家がリスク回避に傾き、投資資金が安全資産に向かいやすい相場状況のこと。景気の悪化や金融引き締め、金融危機などの状況下で、株式や商品先物、ジャンク債などのリスクの高い金融商品から、国債や短期金融商品などの比較的リスクが低い商品に投資金が移動する。逆に、リスクを取ってでもリターンを追求する状況をリスクオンと言う。2008年のリーマンショック以来、金融市場で使われるようになった。

リーマンショックによる金融危機では、リスクオフによる資金は円に向かった。当時、問題となっていたサブプライムローンの証券化商品が、日本ではほとんど保有されていなかったことから、証券の焦げ付きによるリスクが低いと認識されていたのである。その結果、1ドル=112円前後だったのが、一気に100円を割り込み、最終的には90円にまで円高が進んだ。アメリカは、史上初のゼロ金利政策を採用し、やがてリスクオンに切り替わると、2012年頃から株高、円安基調へと変わった。

ただし、基本的に円は安全資産と言われており、リスクオフのときには円高基調になる。

リスクオフが行き過ぎると、どの資産も売られる現金化のフェーズに移行する。個人だけでなく、金融機関や企業が現金確保に動き出すのだ。こうなると、株式と債券の同時安となる。実際、2020年のコロナショックでは、アメリカのダウ平均が史上2番目の下げ幅を記録したとき、通常であれば安全資産として資金が流入するはずの債権も売られ、株式と債券の同時安が現実に起こった。

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