銀行間の取引のことで、銀行間取引が行われる場をインターバンク市場という。インターバンク市場では、最低取引額が100万ドル単位で行われ、ときには数十億ドルといった巨額の取引が一度に行われることもある。もちろん一般投資家が参加するのではなく、市場参加者は金融機関や大手証券会社になる。
インターバンク市場は、1825年に発生したイギリス発の恐慌をきっかけに整備された、ロンドンの手形再割引市場をはじめとする。その後、フランスやドイツでも同様の市場が整備され、現代になってユーロカレンシーを元に発達を遂げた。
外国為替を対象とする市場、短期資金を取引するコール市場や手形市場といった短期金融市場がある。ただし、インターバンクという取引所があるわけではなく、電話やネットワークを通じて取引が行われるのが大半である。外国為替取引においては、インターバンク市場の取引レートが基準になっている。これが、いわゆる為替レートである。
インターバンク市場では金融恐慌以来、有担保での取引が慣例化されたが、現在では金融緩和によって、無担保取引が増えてきている。