平均足は、ローソク足のバリエーションのひとつ。通常のローソク足は始値と終値で実体が作られるが、平均足は前の足の平均を用いてチャートを描く。日本発祥のテクニカル分析で、「コマ足」「平均コマ足」とも呼ばれる。そもそもは商品先物相場で使われていた分析法で、それ以外の相場で使われることはほぼなかったが、海外の投資家が使いだしたことで、一気に広まった。海外でも「Heikin Ashi」と呼ばれる。
平均足とローソク足の最大の違いは、窓の有無である。株式でもFXでも、通常のローソク足では窓を空けることがたびたびあるが、前の足の平均を使う平均足は、窓を空けることがない。そのため、相場のトレンドが一目瞭然に確認できる。
また、平均足のチャートは、明確にトレンドが変化するまで、陽線、陰線が連続するので、小さなブレに惑わされずにトレンドの把握が可能になる。
平均足の場合も、当日の高値と安値でひげを描くが、ひげの意味はローソク足とは逆になる。長い上ひげは上昇力が強いことを意味し、下ひげは下降力が強いことを意味する。平均足が陽線なのに下ひげが伸びてくると、上昇トレンドの終焉が近いことを示唆し、陰線なのに上ひげが伸びてくると、下降トレンドの終焉を示唆する。
ただし、実体に平均値を使っていることから、タイムラグが発生するので、その点には注意が必要。