Government Pension Investment Fundの略で、年金積立金管理運用独立行政法人のことで、日本において厚生年金と国民年金を管理、運用する機関。
1961年(昭和36)に設立された年金福祉事業団が前身で、年金資金の自主運営を求められるようになり、2006年(平成18)に年金積立金管理運用独立行政法人が設立された。
運用資産額が160兆円にものぼり、世界最大の機関投資家といわれることもあり、その資産配分を1%変えるだけでも、市場に与えるインパクトは絶大なものとなる。たとえば、国内株式を1%増やすだけでも、市場には1兆円を超える資金が流れ込む。
2019年度第2四半期運用状況によれば、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式という基本ポートフォリオが組まれている。FX相場に直接投資をしているわけではないが、債権、株式市場の動向がFX市場に影響を与えることはよくあることで、GPIFの動向を無視するわけにはいかない。
FRBや日本銀行のような影響力はないが、2019年末には、GPIFがストックレンディング(貸株)を停止することを発表すると、世界各国の経営者や、金融関係者がその是非についてコメントを発するなど、大きなニュースとなった。