テクニカル分析の代表格でもある移動平均線の、典型的な買いサインのことで、短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上に抜けた場合を指す。長期の移動平均線より短期の移動平均線が上にあるということは、価格が上昇傾向にあることを示唆している。
逆に、長期の移動平均線を短期の移動平均線が下に抜けることをデッドクロスといい、デッドクロスは売りのサインとなる。
ゴールデンクロスとデッドクロスは、もともと移動平均線で用いられていた売買手法だが、現在はストキャスティクスやMACD、DMI、RCIなどのトレンド系指標でも、同じように用いられている。
移動平均線をはじめとするトレンド系指標には遅効性があり、ピンポイントで売買を行うのは難しいが、相場の上昇、下降の反転を確認するには十分と言える。ゴールデンクロスとデッドクロスが売買面で機能するのは、上昇中、下降中の相場で、横ばいのボックス相場ではダマシが多くなる傾向にある。ボックス相場では、長期線はあまり動かないが、短期戦が目先の動きに反応してクロスを形成することがあるのだ。
そのため、ゴールデンクロスとデッドクロスだけで売買をするのではなく、ファンダメンタル分析や、オシレーター系指標のテクニカル分析を併用するなどの技術が必要になる。