Federal Reserve Boardの略で、日本語に訳すと連邦準備理事会となる。アメリカの中央銀行制度である連邦準備制度における最高意思決定機関であり、アメリカの実質的な中央銀行の役割を担っている。政府機関ではあるものの、予算や人事などの政治干渉を受けない独立性を認められている。
米ドルという基軸通貨を牛耳っているため、とくにFRB議長の発言には注目が集まります。かつて、グリーンスパン議長が発した有名なスピーチに「根拠なき熱狂」(1996年12月)というものがあり、このとき急上昇していたNYダウは、この発言をきっかけに急落した。また、バーナンキ議長が「非伝統的手段を講じて、追加の金融緩和を実施する用意はしてある」(2010年8月)と発言したところ、量的緩和への期待が高まって、ドル安・円高が進行した。このように、FRB議長の発言が市場を動かすこともあるため、市場参加者は常にFRBの動向に目を配っている。
FRBの理事7名と、地区ごとの連邦準備銀行総裁5名で構成される、FRBが開く連邦公開市場委員会(FOMC)があり、FOMCではアメリカの金融政策やFFレートの金利誘導目標を決定している。
委員会以外にも、毎年8月に行われるジャクソンホール会議というものがある。これは、FRB議長や日銀総裁などの各国の当局者や、金融界の要人が招かれるシンポジウムで、ここでFRB議長がアメリカの金融政策に触れることもあるため、毎年市場参加者の注目を集めている。