Federal Fund Rate(フェデラル・ファンド・レート)の略で、アメリカの代表的な短期金利。フェデラルファンドは連邦準備銀行に預け入れる無利息の準備金のことで、市中銀行同士で貸し借りをするときの利率を、FF金利という。アメリカの金融政策の誘導目標金利でもあり、FRBはこの金利を一定水準に誘導するよう、オペレーションを行う。
アメリカの景気が過熱しているとき、FOMCはFF金利の目標を上げて資金供給量を抑制し、景気が減速しているときには誘導目標を下げて資金供給量を増やし、需給調整を行う。ニューヨーク連銀が、市中から証券を買って市場に資金を流したり、手持ちの証券を売って資金を集めるなどの公開市場操作を行っている。
サブプライム住宅ローン危機が起こった2007年~2008年頃には、2007年9月に5.25%から4.75%に緊急利下げが行われ、その後も断続的にFF金利は下げられ、2008年12月には0.25%になっている。2015年12月に、誘導目標は0.25%~0.50%に変更され、2019年9月では1.75%~2.00%となっており、アメリカの景気が回復していることを現わしている。
ときに、FF金利がFRBの誘導目標を超えて上昇する場合があり、これは市場のFRBへの信頼が揺らぐことを意味するので、FRBは即座にオペレーションを実施することが多い。
FF金利は、日本のコール金利、FFマーケットは日本のコール市場に相当する。