欧州連合で使用される単一通貨。第二次世界大戦後、欧州では経済の立て直しや平和維持などを目的とした欧州統合の機運が高まり、1949年に欧州評議会が設置され、その後欧州石炭鉄鋼共同体、欧州経済共同体などを経て、1967年に欧州連合の前身となる欧州諸共同体が発足、そして1992年に欧州連合となった。
ユーロの前身は、1979年に創設された欧州通貨制度(EMS)で、1998年の欧州中央銀行の発足とともにユーロに統一された。
ユーロは多国間の単一通貨ではあるが、各国の政治が統一されたわけではないので、ギリシア危機のような国ごとのカントリーリスクが、多くの参加国に波及してしまうこともある。また、加盟国の経済状況に左右される面もあり、過去にもギリシアやポルトガル、イタリア、スペインなどの経済悪化でユーロに下落圧力がかかる場面があった。
2020年末にはイギリスがユーロを離脱する(ブレグジット)ことが決まっており、ほかにもオランダやデンマークなど、離脱の可能性を囁かれることもある。
ユーロは、米ドルとの関連性が強く、ドルが弱くなればユーロが上昇し、ドルが上がるとユーロは下落する傾向にある。