移動平均線の一種。
単純移動平均線が一定期間の価格すべてを平均したものに対し、指数平滑平均線は、直近の価格にもっとも比重を置いた平均線になる。これによって、単純移動平均線より早く相場に反応することになり、トレンドの転換を早めの察知することができるようになる。
計算の仕方を見れば一目瞭然で、たとえば、7日移動平均線は、7日間の終値を足して7で割った数値を求める。一方、指数平滑平均線は、「前日の指数平滑平均+平滑定数×(当日終値-前日の指数平滑平均)」で求められる。平滑定数は、2÷(日数+1)で求める。前日の指数平滑平均が1000円で、当日の終値が1,500円だったら、1,000+{2÷(7+1)}×(1,500-1,000)=1,125円と計算される。単純移動平均線の場合、新しい終値がプラスされると、一番古い終値が切り捨てられてしまうが、指数平滑平均では、計算式に前日の指数平滑平均を利用するため、過去の値を一切無視することにはならない。設定される期間は、20日間が一般的である。ちなみに、期間を長くすればより鈍感に、期間を短くすればより敏感に反応するようになる。
使い方は単純移動平均線と同じで、短期と長期の2本の指数平滑平均線のゴールデンクロス、デッドクロスによって、売買タイミングを窺う。デメリットとしては、トレンド発生に早めに反応するため、保ち合い相場になると売買サインが頻出してしまうということだ。