2020年、新型の肺炎ウィルスCOVID-19(コロナウィルス)によって引き起こされた、各国の国難や金融危機の総称。
新型コロナウィルスは、2019年末、中国湖北省武漢市ではじめて症例が確認されると、わずか4か月間で全世界の感染者数200万人、死者数14万人を超えるパンデミックに発展した。そのため、各国は感染拡大防止のため都市封鎖(ロックダウン)に踏み切り、出国・入国も制限することになった。その結果、各国の経済状況は悪化し、金融市場にも悪影響を及ぼすこととなった。
3月に入ると、原油価格の暴落も重なり、ダウは2,000ドル以上も値を下げ、何度もサーキットブレイカー(売買停止)を発動させる異常事態となった。
日経平均株価も22%と大幅な下落となり、先進国をはじめ各国で株価が暴落した。アメリカでも日本でも、緊急の金融政策や財政政策を打ち出したが、長期の金融緩和で金利を下げる余地も少なく、下支えするのがやっとという状況で、コロナショック前の水準に戻るのに、どれだけ時間がかかるか不透明である。それはEU圏でも同様で、総額5400億ユーロ(約64兆円)の経済対策を打ち出したが、こちらも下支えで手一杯といった感じだ。
ここまで、全世界のファンダメンタルズが一気に悪化し、不安定になったのは1930年代に起こった世界恐慌以来ともいわれている。2020年4月現在、コロナショックは終息の兆しを見せておらず、需要と供給が同時に消滅するという未曽有の危機となっている。