アメリカの感謝祭(毎年11月第4木曜日)の翌日の金曜日のこと。感謝祭が祝日でもあり、土日を挟む金曜日は休日になることが多く、アメリカでは年末商戦の初日に位置付けられている。小売り各社の年間売り上げの2割近くを稼ぎ出すともいわれている。
小売店が軒並み黒字を計上することからブラックフライデーと呼ばれているが、そもそもは1950年代、年末商戦による交通渋滞や混雑で、多忙を極めることになったフィラデルフィア警察が、その日を揶揄して使い始めた。同じ日を指して使われていたが、当初、そのイメージはネガティブなものだった。そのため、業界側はポジティブなイメージを定着させようと、呼び名をビッグフライデーに変えてみたり、メディアを使ったイメージ戦略、華やかな広告宣伝を行うことで、現在のブラックフライデーに至った。
ブラックフライデーは、年末へ向けた個人消費の動向を示唆し、小売売上高や個人消費に注目が集まる。そのため、ブラックフライデーの結果が予想より悪ければ、アメリカの株式や米ドルは売られる傾向にある。これが、日本円などの為替相場にも影響を与えることになる。
ちなみに、ブラックフライデーはアメリカだけでなく日本や韓国など各国で行われているが、相場に影響を与えるのは、今のところ本場アメリカのブラックフライデーだけだ。