日本の中央銀行で、「ニッポンギンコウ」と呼ぶのが正式だが、現在では「ニホンギンコウ」と呼ぶのも一般的になりつつある。
明治維新後の1872年(明治5)に設立された国立銀行が前身で、日本の金融事情を一手に引き受けてきた。現在は、日本政府が55%出資する株式組織として、政治から独立した法人として存在している。1998年(平成10)から、「物価の安定」と「金融システムの安定」が目的として、日本銀行法に明示されるようになった。
日本銀行券の発行、管理を行い、政策金利や公開市場の操作、通貨流通量の調整などを行っている。
日本銀行が発表するレポートや見解は数多くあり、中でも四半期ごとに発表される「経済・物価情勢の展望」や、全国企業短期経済観測調査(日銀短観)、国際収支状況、金融市況集計週次レポートなどは、市場参加者が注目する情報である。
また、2013年4月に、黒田日銀総裁が「異次元の金融緩和」発言をすると、ドル円相場は80円台半ばから、わずか1ヶ月で100円台へと円安に進んだ。これを「黒田バズーカ」といい、日銀総裁の発言も相場を左右することがある。それ以降も、日銀総裁の緩和発言がされるたびに円安へとトレンドを強め、2015年には125円台にまでなった。