FX取引において、業者が提示する売値のこと。Offerともいう。逆に、買値のことはbidという。Askは業者側が提示するものなので、投資家サイドからすると、Askの価格で購入することになる。
取引業者にあたる金融機関は、いつでも買いと売りのどちらの取引もできるように、askとbidの両方を提示している。bidとaskが同じ値段になる(either wayまたはchoice)ことはほぼなく、たいてい価格差が生じ、その価格差をスプレッドという。
たとえば、ドル円取引でbid100.10円-ask100.15円だったら、スプレッドは5銭ということになり、これが実質的なコストになる。100.15円で買って、すぐさま100.10円で売った場合、5銭のマイナスとなるわけで、つまり、その5銭がコストになるというわけだ。
FX取引は相対取引(OTC)なので、askもbidも業者によって異なり、その結果スプレッドも違ってくる。スプレッドは、市場の流動性や手数料、取引業者の信用力などによっても変わってきて、スプレッドの幅が狭い方が、有利な取引をできることになる。
askの価格もbidの価格も業者次第ではあるが、流動性の少ない時間帯や、予期せぬ天災や事件が発生したときには、一般的にスプレッドの幅が広がるとされる。