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FXがハイリスクと言われるのはなぜ?5つのリスク管理方法を徹底解説

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FXはなぜハイリスクと呼ばれているの?
どんなリスクがあるんだろう...

FXは他の投資と比べてハイリスクハイリターンな投資だといったイメージを持つ方が多いですよね。

この記事ではレバレッジをかけすぎてしまうことなど、リスクを高めてしまう5つのパターンを紹介します!

FX口座を開設したいと考えている方や、リスクと向き合って、FX取引をしたいと考えている方はぜひご覧ください!

執筆者

鹿内武蔵

FXライター

鹿内武蔵

SHIKAUCHI MUSASHI
※本記事は、提携する企業のPR情報が含まれます。 掲載するサービス及び掲載位置に広告収益が影響を与える可能性はありますが、サービスの評価や内容等は当サイトが独自に記載しています。

目次

FXで大多数の人が損してるって本当?

FXはリスクが高く、大多数の人が損をするものだと思ってませんか?

たしかにインターネット上では、FXで資産を大きく減らしたエピソードを目にすることもあるでしょう。

ですが、決して「ほとんどの人が損をしている」わけではありません。

FX会社が行なったアンケート(※)によると、約46%の人が損益がマイナスになったと回答している一方で、約42%の人がプラスになったと答えています。

また、残りの約12%の人は収支に変わりがなかったと回答。

つまりFXでは損をする人もいますが、利益を出している人もそれに近い数がいるのです。

なお、具体的な数字は以下のようになっています。

【損益がプラス】
30%以上:6.3%
20%から30%:4.3%
10%から20%:8.2%
5%から10%:9.8%
1%から5%:13.2%
合計:41.8%

0%(変化なし):11.9%
【損益がマイナス】
-1%から-5%:8.6%
-5%から-10%:8.6%
-10%から-20%:6.8%
-20%から-30%:6.2%
-30%以下:16.1%
合計:46.3%

※外為どっとコム総合研究所『外為白書2018-19(第10号)』より

なぜ、FXは損してしまうイメージがあるのか?

FXで損をしてしまうイメージがあるのは、FXを理由とした横領事件が何度かニュースになったせいで、多くの人が「FX=損」というイメージを持ってしまったからかもしれません。

直近では、2019年11月に日本マクドナルドの社員が約6億円を、また2017年にはきらぼし銀行の行員が約1,800万円を、FXに使うために横領しています。

さらに2014年には、りそな銀行の行員が顧客から集めた約1億5,500万円を、私的なFXで消失させた上に自殺するという事件が起き、世間に衝撃を与えました。

おそらく以下のような要因で損失を出し、結果として事件になってしまったと考えられます。

  • FXの取引ルールを十分に理解せずに取引をしていた
  • 資金管理ができず、大きな損失が発生してしまった
  • 損失を補填するために、よりハイリスク・ハイリターンなトレードをしてしまった

次の項目からは、FXの具体的なリスクについて説明します。

FXのリスクとは?どんな理由で損してしまうの?

では具体的に、FXでは何が原因になり、損をしてしまうのでしょうか。

ここではよくある6つのパターンを紹介していきます。

ルールを知らずに取引してしまう

FXは、取引のルールや相場の分析方法を知らずに、なんとなく始めるとまず間違いなく負けることになります。

初心者の中には「FXは安いときに買って、高いときに売ればいい」とだけ理解している人もいるのではないでしょうか。

確かに間違ってはいませんが、それはあくまで取引方法の1つです。

FXで損をしないためには、相場全体の仕組みや取引のルール、チャート分析の方法などを知っておく必要があります。

なぜなら、FXの相場は世界中の投資家が集まって取引をする場であり、その中には巨額の資産を運用する投資のプロも含まれているからです。

そういったプロと同じ土俵でトレードし、戦っていくためには一定以上の知識や技術は当然必要です。

ギャンブルのように適当なタイミングで売買をしていると損をする可能性が高まるので、チャートの分析や取引手法など、FXの基本的な知識を身に着けておきましょう。

レバレッジをかけすぎてしまう

資金に対して大き過ぎるロットを持つと、1回の損失が大きくなります。

FXは預けた証拠金にレバレッジがかけられるため、本来必要な金額よりも少ない金額でポジションを保有できます。

例えばドル円が100円のときに1万通貨を保有する場合、通常は100万円が必要なところ、25倍のレバレッジをかければ4万円で1万通貨のポジションを持てます。

しかしこの時の資金が5万円だとしたら、1円の逆行で1万円の損失となり資金の20%を失います。

レバレッジは資金効率を良くする仕組みであり、トレードが上手な人が使えば資金が早く増えます。

逆に、上記の例のように知識や経験がない人が使うと資金が早く減る仕組みとも言えるでしょう。

自身の手法が確立されるまでは、小さいロット数で取引をしましょう。また事前に1回の取引で許容できる損失額を決め、そこから値幅やロット数を設定する方法もあります。

ポジポジ病

FX初心者がよく陥るのが、ポジポジ病です。

ポジポジ病とは「常にポジションを持っていないと落ち着かない心理状態」のこと。

ポジションとはFXの取引において、未決済の状態のことをいいます。

例えば「買いポジション」なら、新規でエントリーした後に、利益確定(もしくは損切り)の売り注文が実行されていない状態です。

このポジポジ病も、FXで損をしてしまう原因の1つ。

具体的には、以下の3つが損失につながる要因です。

  • 分析やエントリーポイントが雑になる
  • 資金の限界までポジションを保有しがちで、少しの逆行でロスカットになりやすくなる
  • スプレッドの影響が大きくなる

ポジポジ病で損をする一番の要因は、「ポジションを持つこと」が目的となってしまい、分析やエントリーポイントが雑になりやすことです。

また証拠金に余裕があるからといって、どんどんポジションを増やしてしまうと、最悪の場合ロスカットルールが発動し強制的に決済され、大きな損失になってしまう場合もあります。

またポジションが増えると、それぞれのポジションを管理する手間が増えたり資金が圧迫されたりして、エントリーチャンスを逃してしまうかもしれません。

損切りができない

適切に損切りができなければ、大きな損をしてしまうリスクがあります。

損切りとは、含み損を抱えたポジションを決済すること。

また、含み損を抱えたポジションを持ち続けることを「塩漬け」と言います。

損切りできずにポジションを塩漬けし、さらに相場が逆方向に進んでしまうと、最終的にはロスカットルールが発動し「もっと早く決済をしておけばよかった……」という事態になりかねません。

また損切りできずに含み損のポジションを持ち続けると、一部の証拠金が拘束された状態になるので、次のエントリーチャンスにその証拠金を充てられず、機会損失につながってしまうことも。

FXは、どんなに技術が高いプロでも全てのトレードで利益を出しているわけではありません。

必ず損失を出すトレードがあり、それを受け入れることが基本です。

「絶対に損を出したくない」というメンタルで臨むのではなく、利確と損切りを繰り返しながらトレード全体の成績をプラスに持っていく意識を持ちましょう。

含み益を伸ばせず利小損大になってしまう

上の損切りとセットになって、利小損大としてトレード成績を悪化させるのが、少しの含み益ですぐに決済してしまう行為。

これを「チキン利食い」と言います。

確固たる投資戦略が確立されていないと、ポジションがプラス収支の状態を早く確定させたいという心理が働き、薄利ですぐに決済をしてしまいます。

「ちょっとの含み益でも、プラスになってるから問題ないんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、プラスのときにわずかな利益しか得られないと、マイナスのときのダメージが相対的に大きくなってしまい(これが利小損大)、結局はトータルでは損失になってしまいます。

逆の損小利大は、FXでプラスにするためのセオリーですので、損切りは早めに、利確は慌てないということを意識してみましょう。

スワップポイントのリスクを把握していない

スワップポイントとは、金利差を調整するために発生するもので、「高金利通貨の買い+低金利通貨の売り」となる通貨ペアを保有していると、原則として日をまたぐたびにスワップポイントが受け取れます。

具体的にはトルコリラ円、メキシコペソ円、南アフリカランド円などを買い保有することで発生します。

「売買をすることなく日々収入があるので、リスクがない」と思っている人もいるかもしれません。

たしかにスワップポイント運用は長期運用が前提で、コツコツ稼ぐタイプの資産運用ではあります。

ただし、以下の3つのリスクを理解していないと、思わぬ損失を被る可能性もあります。

①受取だけでなく、支払になる売買もある

「高金利+低金利」の通貨ペアの買いで、スワップポイントは基本的に受取りになりますが、売りを保有していれば逆に支払いになることが基本です。

トルコリラ円、メキシコペソ円、南アフリカランド円などを売りで持っていれば、毎日スワップポイントを支払うことになります。

②政策金利が変動することで、受取金額が減ったり、受取が支払に転じることも

政策金利は各国の金融政策の柱になるものですので、さまざまな要素を加味して決定されており、なおかつ常に変更される可能性があります。

例として、豪ドル円、NZドル円は、2010年代前半は高金利通貨ペアの代表格でしたが、現在は政策金利の変動によって、スワップ運用の旨味は半減しています。

③スワップポイント以上の差損になることがある

例えば、2020年11月時点でトルコリラ円の買いを保有していれば、日々スワップポイントを得ることができます。

ただし、トルコリラ円が下落することにより買いポジションが含み損になり、スワップポイントを含めてもマイナス収支になるケースも考えられます。

逆に、売りポジションを保有していてスワップポイントを支払っているものの、それ以上に為替差益でプラス収支になるような取引もありえます。

リスクを回避するにはどうしたらいい?

ここまでで、FX初心者が損をしてしまいがちな6つのパターンを紹介しました。

ここからはこれらのリスクを回避する、具体的な方法を解説します。

ベーシックな相場の分析方法から明確な取引ルールを定める

自分なりの取引ルールが決まっていれば、「なんとなく取引してしまう」リスクは回避できます。

またポジポジ病も改善されます。

ここでは代表的な2つの相場分析方法を紹介します。

チャート上で行うテクニカル分析

テクニカル分析は、過去の値動きから今後の値動きを予測する相場分析方法で、チャート上に表示されたローソク足や値動きから計算されたインジケーターを用います。

チャートを開ければパソコンやスマートフォン1台で取引の方針を決められるため、幅広く行われています。

ここでは、代表的なテクニカル分析である「移動平均線」と「RSI」を紹介します。

移動平均線は、一定期間の終値の平均値を、チャート上に線で繋いだテクニカル分析。

移動平均線にはいろいろな活用法がありますが、上を向いていれば上昇トレンド、下を向いていれば下降トレンドと判断するのがベーシックな見方となります。

移動平均線は平均を取る期間により、形状が大きく変化します。

短期間なら直近のトレンドに敏感に反応し、長期間なら長い期間のトレンドをゆったり表します。

移動平均線の説明

RSIは、設定した期間から価格の前日比を集計し、上昇した日と下降した日の割合を繋いだ線を表示するテクニカル分析。

相場の過熱度が視覚的にわかるようになります。

例えばRSIが続けて80%を超えていれば、「ずっと買われているから、そろそろ売りが優勢になるかもしれない」といった予想が立てられます。

rsiの説明

これらはテクニカル分析活用の一例ですが、客観的な取引ルールを定めることで、曖昧なトレードをしてしまうリスクを抑え込むことができます。

経済や政治から値動きを予想するファンダメンタルズ分析を学ぶ

ファンダメンタルズ分析は各国の経済指標や金融政策、要人発言などのニュースが為替相場に与える影響を予測する分析方法です。

世界経済の知識が必要となるため、習熟には時間がかかりますが、特に中長期の相場分析には必須となります。

経済指標には多くの種類がありますが、まずは毎月第一金曜日の日本時間夜に発表されることが多い、米国の雇用統計押さえておきましょう。

非常に注目度が高い経済指標で、発表直後に急激に価格変動することがよくあります。

ファンダメンタルズ分析を勉強していくことで相場観が養われ、相場の流れに逆らうトレードをする可能性が減っていきます。

最初はレバレッジを低く設定する

個人口座の場合、現在の最大レバレッジは25倍までと、金商業等府令(金融商品取引業等に関する内閣府令)において定められています。

実はレバレッジ倍率の上限は2010年7月までは規制はされていませんでした。

しかし2010年8月から顧客保護や金融機関のリスク管理、過当投機防止のために上限が50倍に、そして2011年8月1日から25倍となった経緯があります。

一般社団法人金融先物取引業協会

そのような経緯を知ると「25倍はそれほど高いレバレッジではないのかな」と思ってしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。

始めからハイレバレッジでトレードを行うと、ロットが大きくなりやすく1回の負けで資金の多くを失ってしまうからです。

レバレッジの計算は複雑なので、そのFX口座でトレードできる最小単位からポジションを持つのもいいでしょう。

多くの口座では、1000通貨が最小単位になっています。

さまざまな注文方法を駆使する

FXのリスクは、注文方法を選ぶことでも軽減できます。

FXには以下のように、多くの注文方法があります。

  • 成行注文
  • 指値注文
  • 逆指値注文
  • OCO注文
  • IFD注文
  • IFO注文

こう並べると覚えるのが大変そうに見えるかもしれませんが、今すぐに売買する「リアルタイム注文」と、指定した価格到達時に売買をする「予約注文」にまず分けて解釈しましょう。

上に挙げた中では、成行注文のみがリアルタイム注文で、それ以外は全て予約注文です。

リアルタイムで売買をする成行注文

成行注文は今そのときに必ず売買をせよ、という注文です。

FX口座によっては、ストリーミング注文などと呼ばれることもあります。

今すぐエントリーしたい、あるいはポジションを決済したい場面で使う注文で、相場の動きに合わせてごく短期間でトレードをするスキャルピングで多用します。

相場が想定以上に動き、持っているポジションをとにかく早くクリアにするための緊急決済として使われることも多いです。

予約注文は、すべて指値と逆指値、あるいは両者の組み合わせ

予約注文は非常に多くの種類がありますが、どれも指値と逆指値注文で構成されていますので、この2つの意味をしっかり理解することが大切です。

指値注文とは

  • 指値注文とは現在より有利な価格(トレーダーにとって都合の良い価格)で、売買することを予約するもの
    新規にポジションを持つ場合→今より安く買うor今より高く売る
    持っているポジションを決済する場合(=利益確定)→今より高く売る(買いポジション)or今より安く買い戻す(売りポジション)

逆指値注文とは

  • 逆指値注文とは現在より不利な価格(トレーダーにとって都合の悪い価格)で、売買することを予約するもの
    新規にポジションを持つ場合→今より高く買うor今より安く売る
    持っているポジションを決済する場合(=損切り)→今より安く売る(買いポジション)or今より高く買い戻す(売りポジション)

指値と逆指値の組み合わせでさまざまな注文に

OCO注文とは

  • OCO注文とは主にポジションを持っている場合の決済時に使われます。

    利益確定(指値)と損切り(逆指値)の注文を同時に出すことができます。

    片方が有効になったら、もう片方はキャンセルされます。

IFD(イフダン)注文とは

  • IFD注文とは新規の予約注文が有効になったら、次に決済の予約注文が有効になります。

    新規、決済ともに指値か逆指値を選ぶことで価格指定できます。

IFO注文とは

  • IFO注文とはIFDとOCOを組み合わせたもので、新規注文を予約(IFD)、そのあとの決済も予約(OCO)できます。

損切り額を定めておく

多くの個人投資家は、利益額ばかりに目が行き、あまり損失額を意識しない傾向があります。

もちろん「どれくらい利益を出せるか」を意識することも大切ですが、それ以上に「このトレードでは最大これくらい損失になる」という、リスクを意識しましょう。

なぜなら、口座の資金を失ってしまえばそれ以上トレードが続けられず、退場につながってしまうからです。

相場から退場になってしまえば、それ以上の技術向上は見込めませんし、大きなチャンスが来ても乗ることはできません。

「生き残ることを常に意識すること」がFXの上達には大切です。

具体的には、「そのトレードが思惑通りにならなかった場合、いくら負けるのか」を把握し、自分が許せる金額にとどめたトレードをしましょう。

FXにおける損失の把握は、実はそれほど難しくありません。

円とペアになった通貨ペアであるクロス円の場合、以下の計算式で損益を求めることができます。

値幅(pips)×トレード枚数(1万通貨単位)×100円

たとえば、100pipsの変動で1万通貨単位だと、
100×1×100円=1万円の差益となります。

1000通貨取引ならトレード枚数は0.1になります。

単純に、1万通貨取引の1pipsは100円(クロス円の場合)と覚えても良いでしょう。

この計算をすると、損切り予定の値幅とトレード枚数から、そのトレードがうまくいかなかった場合、いくらの損失になるか分かります。

この損失が、全資金の数%程度になるようにすると、少しくらい連敗しても口座にお金が残り、FXを続けることができます。

例えば資金が10万円なら、1万通貨取引で損切りを10pipsにすると、負ける場合は1000円の損失で、全資産に対して1%の損失になります。

これくらい損失が小さいと、負けた場合の精神的ショックも少なく済み、再び前向きにトレードに取り組むことができます。

もちろんこの設定では大きな利益は狙えませんが、FXを始めたばかりの頃からそう簡単に利益が出せるものではありません。

まずはリスクの低い運用で十分に腕を磨き、「このやり方を続ければ、きっとお金は増えていくはず」という確信を得てから、トレード枚数を増やす、あるいは投資資金を増やすようにしましょう。

繰り返しますが、最初のうちは全滅を避けることを優先した方がいいでしょう。

リスクを抑えるために、まず取引のNGルールを定めること

明確なFXの取引ルールを構築する際、取引のNGルールを意識していくと、リスクを抑えた手法が作りやすくなります。

ここでいうNGとは、トレードをする上でやってはいけない行動を、あらかじめ決めておくことです。

以下に、代表的な取引の3つのNGルールと2つの考え方を紹介します。

ポジションの日またぎ、週またぎをしない

ポジション保有時間を1日あるいは1週間に限定することで、トレード戦略が立てやすくなります。

また早朝、あるいは週初に急激な相場変動があったときに、それを回避できるメリットもあります。

時間経過で強制的に決済になるので、損切りが遅れてしまうミスも回避できます。

ポジションを持ったら、利確と損切りをすぐにセットする

すでに解説したOCO注文を使うことで、保有しているポジションの出口(決済)を固定することができます。

例えば買いポジションを持ったら、そこから上昇して利益確定するか、下降して損切りになるか結果は二種類しかありません。

その両方の価格を予約しておくことで、相場がよほど急変動しない限りは想定内の結果に収まります。

また、OCO注文を仕掛けておけば、チャートを見ていなくても自動的に狙った価格で決済されるため、時間がない方にも向いています。

ポジションを持ったら、すぐにOCOという習慣をつけると良いでしょう。

テクニカル分析で、売買サインが出たときだけ売買する

チャート上のテクニカル分析のみをトレードの根拠にすることで、余計なトレードが減る、ポジポジ病にならないというメリットがあります。

このときのポイントとして、曖昧な余地が入らない厳格なルールを作ること。

例えば、「期間が長い移動平均線と、期間が短い移動平均線がクロスしたとき」のように、解釈次第で見え方が変わらないもの、ひと目見て条件を満たしていると分かる売買ルールを作ることで、気分や雰囲気に流されてトレードをすることがなくなります。

リスクリワード比率を勝率とセットにして考える

トレード手法において、勝率は分かりやすいため、多くのトレーダーに意識されがちです。

ですが、勝率だけにクローズアップしても、優位性がある売買ルールを作ることはできません

勝率とは、全体のトレードの中で、プラス収支で終わったトレード回数の割合です。

+0.1pipsでも勝ちにカウントされるため、ここに「どれくらい勝ったか、どれくらい負けたか」という要素を加味する必要があります。

それがリスクリワード比率という考え方です。

リスクリワード比率は、勝ちトレードの平均利益÷負けトレードの平均損失で計算できます

つまり、どれだけ1回のトレードで儲けているかを示します。

リスクリワード比率が1(買ち額と負け額が同じ)、勝率が50%で、計算上の損益はプラスマイナスゼロになります。

例として、勝っても1pips、負けても1pipsの状態で1勝1敗なら損益もゼロですよね。

この状態を基準として考えてください。

ここから、リスクリワード比率が上がるほど、低い勝率でもトータル損益がプラスになりやすいです。

逆にリスクリワード比率が下がるほど、高い勝率を保っていないとトータル損益がプラスになりにくいです。

このように、常に勝率とリスクリワード比率をセットにして考えることで、長く運用できるトレード手法構築につながっていきます

取引ルールを守って取引を継続すると、ルールのブラッシュアップが期待できる

上で紹介したように、取引ルールを設けてルーティーン化することで、ブレないトレードスタイルやトレード手法が確立されます。

さらに取引ルールを継続的に検証することで、もっとこうした方がいい、こういうタイミングではエントリーしないというように、より成績が良い方向へ手法をブラッシュアップできます。

そのためには、「たくさんのトレードを同じルールでこなすこと」と、「トレード結果を詳細に記録すること」が重要です。

このどちらかができていなければ、ルールのブラッシュアップは望めません。

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この記事の執筆者

鹿内武蔵

FXライター

鹿内武蔵

SHIKAUCHI MUSASHI

略歴

国内唯一の月刊FX情報誌、FX攻略.comの元副編集長として、2008年の創刊時より取材・編集・執筆に携わる。 多くの勝ち組トレーダーや証券会社を取材してきた経験を活かし、FXが国民的投資になることを目標に活動中。各種メディアでの執筆の他、トレーダーとしてFXの運用も行っている。 →エフプロ執筆者・監修者一覧

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