そもそも平均足って何?
平均足の仕組み
平均足とは、4本値(始値・終値・高値・安値)の平均値を利用してローソク足を描画したものです。平均足の陽線は上昇、陰線は下落を意味します。
また、平均足の構造は以下のようになっています。
【当日平均足の構造】
- 始値=前日の平均足の始値と終値の平均値
- 終値=当日の4本値(始値・高値・安値・終値)の平均値
- 実体=上述の当日平均足の始値と当日平均足の終値
- ヒゲ=当日の高値安値
ローソク足とはココが違う!平均足の特徴
1.視覚的にトレンドを判断しやすい
平均足の最大の特徴はローソク足よりもトレンドをはっきりととらえやすいことです。
平均足は上昇トレンドの時には陽線が連続して並び、下落トレンドの時には陰線が連続して並ぶという傾向があります。
陽線が続いた後に陰線が出ると、トレンドが転換する可能性があると判断できます。
また、平均足の実体はトレンドの強さを表しています。そのため、前日の平均足の実体部分と当日の平均足の実体部分を比較して、当日の方が短い場合は、トレンドが転換する可能性があると判断できます。
2.ヒゲの長さとトレンドの関係が逆
平均足の高値と安値はローソク足と同じですが、ヒゲの意味はローソク足と異なります。
平均足の場合、上昇トレンドのときには上ヒゲが長く、下降トレンドのときには下ヒゲが長くなる傾向があります。
【ローソク足】
上ヒゲがない・下ヒゲが長い=上昇トレンド
上ヒゲが長い・下ヒゲがない=下降トレンド
【平均足】
上ヒゲがない・下ヒゲが長い=下降トレンド
上ヒゲが長い・下ヒゲがない=上昇トレンド
平均足はスイングトレードでの使用がおすすめ!
平均足は、ある程度長い間トレンドが持続する1週間程度のスイングトレードで使うのがおすすめです。
なぜなら、陽線や陰線が連続するほど収益が狙えるからです。陽線や陰線が連続して出続けるという意味では、中長期スパンの週足・月足で使うこともできます。
逆に、超短期売買のスキャルピングには不向きと言えます。
というのも、平均足は4本値の平均値を利用して表したものであるため、現在値や値動きの細かい上下動がわかりづらいからです。
平均足での取引手法!実践的な見方・読み方解説
覚えておきたい平均足のパターン3つ
平均足のパターンには3つあります。
パターン | 意味 |
---|---|
長い上ひげをもつ陽線 | 強い上昇トレンド |
長い下ヒゲをもつ陰線 | 強い下降トレンド |
コマ足が出現 | トレンドの転換期 |
コマ足とは、実体が短く上下にヒゲが伸びている足のことです。また、実体が無い十字線だけの足もコマ足と呼びます。
トレンドがあるときには、基本的には長い陽線や陰線が表れ、ヒゲは片方向にしか出ません。その途中で、上下にヒゲが出る短い実体の足がコマ足です。
つまり、トレンドの転換期にコマ足が表れます。
ただし、コマ足がたくさん出ていたり、上ヒゲのある足と下ヒゲのある足が短期間に混在するときはもみあい相場となります。
売買のタイミングはいつ?見るポイントはココ!
【買いシグナルの発生】長い上ひげをもつ陽線があらわれたとき
買いシグナルは、下降トレンドが発生後、コマ足が出現してもみ合い相場となり、長い上ヒゲをもつ陽線があらわれたときに発せられます。
1.陰線が連続している部分は、下降トレンドをあらわします。
2.下降トレンドの途中に、実体が短く、上下にヒゲがでているコマ足が出現します。
3.コマ足が連続している部分は、上昇トレンドでも下降トレンドでもなく、もみあい相場となります。
4.もみあい相場となった後、実体が大きく上に伸び、長い上ヒゲをもつ陽線があらわれます。ここが買いのタイミングとなります。
【売りシグナルの発生】長い下ヒゲをもつ陰線があらわれたとき
売りシグナルは、上昇トレンドが発生後、コマ足が出現してもみ合い相場となり、長い下ヒゲをもつ陰線があらわれたときに発せられます。
1.陽線が連続している部分は、上昇トレンドをあらわします。
2.上昇トレンドの途中に、実体が短く、上下にヒゲが出ているコマ足が出現します。
3.コマ足が連続している部分は、上昇トレンドでも下降トレンドでもなく、もみあい相場となります。
4.もみあい相場となった後、実体が大きく下に伸び、長い下ヒゲをもつ陰線があらわれます。ここが売りのタイミングとなります。
【実践】平均足を使ってチャートを分析してみよう
【練習問題】
上記は、ユーロ円の平均足チャート(日足)です。
この平均足から読み取れることを判断して、どのように売買すれば良いのか考えてみましょう。
【答え】
➀トレンドをつかむ
チャートに表示したように「上昇トレンド」と「下落トレンド」が明らかになっています。
「上昇トレンド」のところで「買い」を行い、上昇したところで利確を行えば良いということです。
逆に、「下落トレンド」のところで「売り」を行い、下落したところで利確を行えば良いということです。
➁コマ足に着目する
次にコマ足に着目してみましょう。
コマ足が連続している箇所は、もみあい相場だということがわかります。
コマ足(1)を見ると、上昇トレンドが発生してからコマ足が出現し、その翌日に大きく下に伸びる陰線に長い下ヒゲが出ています。つまり、典型的な「売りシグナル」を発したと判断できます。
コマ足(2)とコマ足(4)は、コマ足(1)とほぼ同様です。
コマ足(3)を見ると、下降トレンドが発生してからコマ足が出現し、その翌日に大きく上に伸びる陽線に長い上ヒゲが出ています。つまり、典型的な「買いシグナル」を発したと判断できます。
ただし、このコマ足(3)のパターンはその後の値動きが比較的小さいので、大きな利益にはつながらないと考えます。この平均足もパーフェクトではないということです。
平均足は、大局をつかんだ売買をするのに適していることを理解して使うと効果のあるインジケーターと言えます。
エフプロ編集部から補足|平均足が使えるFX会社
このようにトレンドが判断しやすく、売買タイミングの見極めにも役立つ平均足ですが、どこのFX会社でも使えるテクニカル指標というわけではありません。
ここでは、平均足が使える代表的なFX会社を紹介します。
ヒロセ通商
ヒロセ通商のLION FXでは、PCで取引できるツールがインストール版とWebブラウザ版を含め7つ用意されており、そのうちの4つのツールで平均足を使用できます。
平均足を利用できるPCツール
- C2(インストール版)
- .NET4(インストール版)
- Mac専用(インストール版)
- HTML5版(Webブラウザ版)
こちらはLION FXのPCツールC2におけるローソク足(上)と平均足(下)のチャート画面です。
ローソク足よりも平均足の方が同じ色が続きトレンドの方向性を把握しやすいことが分かります。
また、スマホやタブレットなどで取引できるモバイルツールは6つ用意されており、そのうちの3つのツールで平均足を使用することが可能です。
平均足を利用できるモバイルツール
- iPad
- iPhone
- Android
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