資産運用の種類メリット・デメリットまとめ
まずは一般的に資産運用として出てくる運用方法の利回り・リスク、メリット・デメリットをまとめます。
ローリスクと言われている資産運用
ここで紹介するのは、元金が保証されている代わりに利回りも低い運用方法です。
普通預金
年間:0.01%~0.05%
資産運用と言っていいのかは微妙ですが、極わずかな金利が付く普通預金
- メリット:元本が1000万までは保証されている。
- デメリット:年間が極端に低い
定期預金
5年定期の年間:0.2%~0.4%
一定の期間預金する事を条件に普通預金より高い金利を受け取る事が出来る
-
メリット
- メリット:通預金と同じく1000万円までは元本が保証、普通預金より金利が高い
- デメリット:満期まで解約が出来なく、途中解約すると違約金がかかる
個人向け国債
10年変動の年間:約1%
変動10年、固定5年、固定3年の3種類。基準金利から0.03%~0.05%を引いた値が金利になり、最低でも0.05%は保証。
- メリット:日本の政府に元本が保証されている事
- デメリット:金利が低い事(変動10年で1%程度)、途中解約をすると直近2回分の利息が違約金として引かれる
ミドルリスクと言われている資産運用
投資信託
投資家から資金を集めてファンドがまとめて運用し、そこで出た利益を投資家に分配する形の投資。
利回りはファンドによって大きく変わるため、投資先の成績によって利回りが決まる。
- メリット:選ぶファンドや成績によっては年間数十%になる事もある
- デメリット:元本保証はなく、大きくマイナスになる事もあるので、投資先によってハイリスクになる
外貨預金
日本は超低金利なので、金利の高い外貨に換えて預金する事で金利を得る事と、為替差益を得る事が可能な投資。
金利の高いオーストラリアドルで年間~2.4%。
- メリット:日本円に比べ高い金利を得られる
購入時より円安に進めば為替差益を得る事が出来る - デメリット:購入時より円高になると為替差損が発生し、金利を含めてもマイナスになる可能性がある
ペイオフの対象外なので、預け入れている資金が保証されない・途中解約は違約金がかかる
株式投資
企業の株を購入することで、配当金や株価が上がった際の売却益で利益を上げる投資方法。配当金や売却益は企業や株価によって変わる為利回りは投資の仕方で大きく変わる。
- メリット:配当がもらえる事(配当を実施していない企業もある)や優待サービスを受ける事ができるので、売却益を狙わなくても投資としては成り立つ
- デメリット:株を購入している企業の株価が下がると損失が出る。倒産すると購入した株は全て紙屑になる
ハイリスクと言われている資産運用
先物取引
予め決められた期日の売買金額を現時点で約束する取引。
例えば半年後にゴールドを10万円で購入する権利を買うとします。半年後、金の価格が15万円になっていた場合、10万円で購入する権利を持っているので、5万円得する。逆にゴールドの価格が8万円になっていた場合、10万円で購入しなければいけないので2万円を損するという仕組み。商品にもよるが、証拠金取引(実際の元手より大きな額の取引)ができるため、利益も大きいが損失も大きくなる。
売買のタイミングや商品の選定が重要なためハイリスク・ハイリターンの取引。
信用取引
持っている資金以上の取引が出来ない現物取引と違い、資金の3倍の取引ができるため、リスクとリターンも3倍になるハイリスク・ハイリターンの投資方法
- メリット:少ない資金で大きな取引が出来る事、空売りが出来る事
- デメリット:リスクが大きい上に、通常の株と違い6ヶ月以内に精算の義務がある、大きな変動があると現物とは違い、0になるだけでなくマイナスになる事もある(追証)
FX(為替証拠金取引)
為替の取引を信用取引と同じく資金の最大25倍(レバレッジ)まで取引できる事からハイリスク・ハイリターンと言われている。
- メリット:少ない資金で大きな取引が出来る事、取引するのが各国の通貨なので株と違い0になる事がまずない事
- デメリット:リスクが大きい
運用の形としては外貨預金が理想の形に近いが目標の年間にはならないため、FXを使って少しレバレッジをかけることで外貨預金と同じ形で目標の利益に届きそうということからFXを採用することにしました。
この後は実際にFXを使ってどのように運用すれば低いリスクで年間の利益5%の運用が出来るのかをシュミレーションしていきます。
FXで年間の利益3%~5%を目指す運用方法の組み立て
FXで長期で運用するためにはどのようにすればいいのか?
今回は長期運用のため、為替差益の部分は入れず、スワップポイントと呼ばれる外貨を保有することで得られる部分のみで計算します。
その国の政策金利によってスワップポイントが変動する事や、計算方法が少し複雑だという事もあってある程度省略して書きますが、ここで紹介する認識に大きなズレはありません。
- 資金は100万円、レバレッジは1.5倍~3倍の間に収まるように
- 政策金利の高い豪ドルを100万円に対して2万通貨購入
- 1万豪ドルあたり1日に60円~70円のスワップポイントが付く
外貨に換える量をしっかり計算し、レバレッジが高くならないよう調整することで、リスクコントロールをしっかり行う。
1豪ドル=100円だった場合、200万円分購入することになるのでレバレッジは2倍。
仮に1日65円で1年間(365日)スワップポイントを得た場合の合計は 65円×365日=23,725円
2万豪ドル保有していた場合、23,725円×2になるので「47,450円」がスワップポイントで得られる収入になる。
100万円の資金で1年間運用し、47,450円のスワップポイントなので、年間の利益率は約4.75%。
目標の年間の利益3%~5%はこの形なら達成できる。
ミドルリスク運用の計算&シュミレーション
続いてリスクの計算をします。レバレッジ2倍=資金の2倍の取引になりますが、どれぐらいのリスクになるのかを「実際の損益」として計算してみる。
FXで損益の計算をする場合は「1万通貨保有して1円変動すれば1万円の損益」という認識を持っていればOK。(円と外貨の取引のみ、ユーロ/ドルなどは対象外)
為替の変動 | 評価損益 |
---|---|
1円 | -2万円 |
5円 | -10万円 |
10円 | -20万円 |
30円 | -60万円 |
今回の資産運用方法でのリスクは上記の表のとおり。
続いて、過去のオーストラリアドルのレートの動きから実際のリスクを見てみます。
リーマンショックのような大暴落があるとかなりリスクが上がりますが、それ以外は耐えられる程度のリスクになります。この部分は資金追加と追加保有のタイミングが変わることである程度カバーできると判断しました。
もう少し詳しくFXでの資産運用をシュミレーションしてみます
冒頭でも少し触れましたが、最初のスタート資金は100万円、2年目以降は毎年60万円(月5万円の追加)を追加することを想定しています。
仮に2011年1月に取引をスタートしていたら、3年経った2014年1月に、どれぐらいの運用益が出ているのかを見てみます。
- 為替の変動による差益も含める
- スワップポイントは変動しますが、ここでは1万豪ドルあたり65円固定で計算
- 最初の年は100万円の資金で2万通貨購入
- 2年目以降は年間60万円の追加に対して1万通貨を追加購入
資金 | 保有外貨数 | 1日のスワップポイント | 購入レート | 合計スワップポイント | 為替差益 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2011年1月1日 | 100万円 | 2万豪ドル | 130円 | 1豪ドル82円 | 0円 | 0円 |
2012年1月1日 | 160万円 | 3万豪ドル | 195円 | 1豪ドル79円 | 47,450円 | -60,000円 |
2013年1月1日 | 220万円 | 4万豪ドル | 260円 | 1豪ドル90円 | 118,625円 | +270,000円 |
2014年1月1日 | 280万円 | 5万豪ドル | 325円 | 1豪ドル94円 | 213,525円 | +430,000円 |
スワップポイントの高いFX会社を調べる
日本には数十のFX会社がありますが、外国の通貨を保有することで得られるスワップポイントは各FX会社が決めていることから、FX会社の中でもスワップポイントが違ってくる。
つまり、どのFX会社を選ぶかによってスワップポイントが変わってくるため、今回はエフプロで集めている各FX会社のスワップポイントのデータから一番スワップポイントの高かったFX会社を選びます。
FX会社 | 1年間の合計スワップポイント | 1日の平均スワップポイント(2万通貨) |
---|---|---|
GMO外貨※ | \51,300 | \141 |
ヒロセ通商 | \50,158 | \137 |
GMOクリック証券 | \50,024 | \137 |
マネーパートナーズ | \49,786 | \136 |
セントラル短資 | \48,692 | \133 |
FXCMジャパン証券 | \47,296 | \129 |
インヴァスト証券 | \46,574 | \128 |
外為ジャパン | \45,938 | \126 |
DMM FX | \45,752 | \125 |
年間のシュミレーションでは1万通貨あたり65円の想定で計算しましたが、実際はこのスワップポイントは変動するものなので、直近の1年に関しては上記の数字が実際のスワップポイントになります。
つまり1番スワップポイントの高いGMO外貨は年間5.1%、1番スワップポイントの低いDMMFXでは年間4.6%ということになります。
上の数字から今回の運用はGMO外貨で運用することにしました。